医薬経済オンライン

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世界の医薬品業界

開発初期製品への投資が増える大手

第133回

研ファーマ・ブレーン 永江研太郎

2018年4月15日号

 イーライ・リリーは4月4日、17年半ばに創業したばかりのバイオベンチャーであるシジロン・セラピューティクスと1型糖尿病患者の細胞療法について契約を結んだ。これは多能性の幹細胞をシジロンの島細胞被包化テクノロジーを用いてインスリンを生成する膵臓β細胞とし、1型糖尿病患者に注入するという細胞療法。リリーは6300万ドルを支払い、島細胞被包化テクノロジーの独占的世界権を獲得する。承認までに4・1億ドルのマイルストンを支払うほか、シジロンの株式にも投資する。 リリーは世界で初めてインスリンの製剤化に成功したメーカーだが、世界のインスリン市場は14年がピークで15年から減少している。「トルリシティ」などのGLP1アナログ市場は拡大しているが、糖尿病薬は出尽くした感があり価格圧力が強まっている。糖尿病薬の多いリリーは17年の米国の実売上げがリベートや値引き...  イーライ・リリーは4月4日、17年半ばに創業したばかりのバイオベンチャーであるシジロン・セラピューティクスと1型糖尿病患者の細胞療法について契約を結んだ。これは多能性の幹細胞をシジロンの島細胞被包化テクノロジーを用いてインスリンを生成する膵臓β細胞とし、1型糖尿病患者に注入するという細胞療法。リリーは6300万ドルを支払い、島細胞被包化テクノロジーの独占的世界権を獲得する。承認までに4・1億ドルのマイルストンを支払うほか、シジロンの株式にも投資する。 リリーは世界で初めてインスリンの製剤化に成功したメーカーだが、世界のインスリン市場は14年がピークで15年から減少している。「トルリシティ」などのGLP1アナログ市場は拡大しているが、糖尿病薬は出尽くした感があり価格圧力が強まっている。糖尿病薬の多いリリーは17年の米国の実売上げがリベートや値引きの

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