賛否両論
薬剤師〝ブラック化〟の始まりか
18年度調剤報酬改定
2018年5月1日号
18年度調剤報酬改定は「大型、門前、チェーン薬局叩き」を敢行した一方で、個々の薬剤師への「職能発揮」を迫った改定だった。ただ、この2つの流れが逆に薬剤師という職業の〝ブラック化〟を促すといった指摘がある。過重労働やパワハラなどによって、薬剤師も使い捨てにされるという見立てだ。 要因となる大型、門前、チェーン薬局叩きは「調剤基本料」の大幅減額によるものだ。基本料は技術料収入の約25%を占め、根幹を成す点数。経営者側からすれば、引き下げ分をどこで補填するかといった発想につながる。 実際、今回と同様に大型門前薬局叩きを断行した16年度改定では、満額の調剤基本料1に復帰できる「除外規定」のハードルを、次々と超える薬局が噴出した。薬剤師1人月100件以上の「かかりつけ薬剤師指導料」算定など、当初「高いハードル」と見られていた規定が続々と超えられていっ...
18年度調剤報酬改定は「大型、門前、チェーン薬局叩き」を敢行した一方で、個々の薬剤師への「職能発揮」を迫った改定だった。ただ、この2つの流れが逆に薬剤師という職業の〝ブラック化〟を促すといった指摘がある。過重労働やパワハラなどによって、薬剤師も使い捨てにされるという見立てだ。 要因となる大型、門前、チェーン薬局叩きは「調剤基本料」の大幅減額によるものだ。基本料は技術料収入の約25%を占め、根幹を成す点数。経営者側からすれば、引き下げ分をどこで補填するかといった発想につながる。 実際、今回と同様に大型門前薬局叩きを断行した16年度改定では、満額の調剤基本料1に復帰できる「除外規定」のハードルを、次々と超える薬局が噴出した。薬剤師1人月100件以上の「かかりつけ薬剤師指導料」算定など、当初「高いハードル」と見られていた規定が続々と超えられていった。
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