医薬経済オンライン

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製薬企業の経営診断

JTと垂直棲み分けで安定感

―鳥居薬品、小規模企業の生存策―

2018年5月1日号

 鳥居薬品はグローバル企業であるJT(日本たばこ産業)の傘下にある。1872年に横浜で鳥居徳兵衛が創業した洋薬輸入商が前身。1921年に鳥居商店を設立、49年に鳥居薬品に商号を変更した。鳥居薬品としては69年だが、創業から146年の歴史がある老舗である。ただ、製薬企業としての規模は小さく、JTの傘下に入った98年度の売上高は403億円に過ぎなかった。当時の上場製薬企業で見ると、売上高規模は30位で完全なる下位企業だった。 21世紀に入って製薬業界には合従連衡の大風が吹く。80年代後半から90年代を通じて欧米で吹いた業界再編に一周遅れと指摘されたが、この再編の動きのなかで社名が消えていった企業は少なくない。鳥居薬品がJTの傘下に入ったのは、こうした大風が吹く前のことではある。当時のJTの売上高規模は3兆8765億円、鳥居薬品の規模はこの1%に過ぎなかっ...  鳥居薬品はグローバル企業であるJT(日本たばこ産業)の傘下にある。1872年に横浜で鳥居徳兵衛が創業した洋薬輸入商が前身。1921年に鳥居商店を設立、49年に鳥居薬品に商号を変更した。鳥居薬品としては69年だが、創業から146年の歴史がある老舗である。ただ、製薬企業としての規模は小さく、JTの傘下に入った98年度の売上高は403億円に過ぎなかった。当時の上場製薬企業で見ると、売上高規模は30位で完全なる下位企業だった。 21世紀に入って製薬業界には合従連衡の大風が吹く。80年代後半から90年代を通じて欧米で吹いた業界再編に一周遅れと指摘されたが、この再編の動きのなかで社名が消えていった企業は少なくない。鳥居薬品がJTの傘下に入ったのは、こうした大風が吹く前のことではある。当時のJTの売上高規模は3兆8765億円、鳥居薬品の規模はこの1%に過ぎなかった。

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