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医政羅針盤

相次ぐ医療制度改革案と今後の議論の行方

山形大学大学院医学系研究科医療政策学講座教授 村上正泰

2018年5月1日号

 いわゆる「骨太の方針」の策定を6月に控えるなか、政府与党内で医療制度改革の議論がさまざまなかたちで行われている。自由民主党の「財政再建に関する特命委員会」(委員長・岸田文雄政務調査会長)に設けられた「財政構造のあり方検討小委員会」(小委員長・小渕優子衆院議員)は、3月29日に財政健全化に向けた中間報告書を出した。また、政府では、経済財政諮問会議で議論が重ねられているほか、財務省の財政制度等審議会・財政制度分科会で、4月11日に社会保障改革をテーマに審議が行われ、財務省からいくつかの改革案が提示された。 財務省の医療制度改革案は、そのほとんどがこれまで何度も提案されてきた内容の繰り返しで、新鮮味はない。受診時定額負担の導入や薬剤自己負担の引き上げのように問題を孕んだ提案のほか、地域別の診療報酬の設定などが引き続き提案されている。なお、地域別...  いわゆる「骨太の方針」の策定を6月に控えるなか、政府与党内で医療制度改革の議論がさまざまなかたちで行われている。自由民主党の「財政再建に関する特命委員会」(委員長・岸田文雄政務調査会長)に設けられた「財政構造のあり方検討小委員会」(小委員長・小渕優子衆院議員)は、3月29日に財政健全化に向けた中間報告書を出した。また、政府では、経済財政諮問会議で議論が重ねられているほか、財務省の財政制度等審議会・財政制度分科会で、4月11日に社会保障改革をテーマに審議が行われ、財務省からいくつかの改革案が提示された。 財務省の医療制度改革案は、そのほとんどがこれまで何度も提案されてきた内容の繰り返しで、新鮮味はない。受診時定額負担の導入や薬剤自己負担の引き上げのように問題を孕んだ提案のほか、地域別の診療報酬の設定などが引き続き提案されている。なお、地域別の診

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