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経済記事の読み方

ゆうちょ銀の「ATM戦略」の目算

リテール事業に舵を切る商社も巻き込む

2018年5月1日号

 ゆうちょ銀行の事業拡大が本格化している。8月から、あおぞら銀行の全支店にあるATM(現金自動預け払い機)の運営を担当する。「JP BANK」と刻印されたゆうちょ銀のATMが、同業の銀行支店にそのまま設置されるのは、ある意味で画期的なことだ。 あおぞら銀の支店は全国で19ヵ所にすぎない。日本債券信用銀行と呼ばれ、不良債権処理で苦しんだ末に98年に破綻した、かつての名門ではあるが、預金量は2兆7000億円で国内銀行では57位。規模的には地銀業界なら中位行クラスに相当する程度で、金融業界に及ぼす影響は微々たるものだ。自行のATMを、いまだに官業色が強い銀行のATMに丸ごと置き換えるのは史上初だろう。 いろいろと探っていくと、このニュースはひとりの人物がキーマンになり、母体の日本郵政が今後も金融で稼ぐ姿勢を鮮明にしたことを示していることがわかる。 ...  ゆうちょ銀行の事業拡大が本格化している。8月から、あおぞら銀行の全支店にあるATM(現金自動預け払い機)の運営を担当する。「JP BANK」と刻印されたゆうちょ銀のATMが、同業の銀行支店にそのまま設置されるのは、ある意味で画期的なことだ。 あおぞら銀の支店は全国で19ヵ所にすぎない。日本債券信用銀行と呼ばれ、不良債権処理で苦しんだ末に98年に破綻した、かつての名門ではあるが、預金量は2兆7000億円で国内銀行では57位。規模的には地銀業界なら中位行クラスに相当する程度で、金融業界に及ぼす影響は微々たるものだ。自行のATMを、いまだに官業色が強い銀行のATMに丸ごと置き換えるのは史上初だろう。 いろいろと探っていくと、このニュースはひとりの人物がキーマンになり、母体の日本郵政が今後も金融で稼ぐ姿勢を鮮明にしたことを示していることがわかる。 その

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