財務省「改竄問題」 | 医薬経済オンライン

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財務省「改竄問題」

2018年5月1日号

　ここに人柄を偲ばせる文集がある。16年12月に刊行された香川俊介・元財務次官（享年58歳）の追悼文集『正義とユーモア』だ。麻生太郎財務相を筆頭に菅義偉、二階俊博、野田佳彦といった政界各氏に加え、経済界やマスコミ界など錚々たる53人が渾身の追悼文を寄せており、追悼文集としては異例の２４５頁もある単行本だ。本誌17年４月１日号でも紹介した。だが、改めて触れなければならない事態が財務省で進行している。　政局の混迷を招いている学校法人「森友学園」への国有地売却に関する財務省の決裁文書の改竄問題は、公文書のあり方を厳しく問う事態になった。この追悼文集に描かれた香川氏の言動は、国民に奉仕する「官吏」としてのあり方を指し示しているように見える。　香川氏は15年８月に、58歳で亡くなった。香川氏は官房長時代に大病を患ったが、退官まで車いすに乗りながら勤務し、亡くな... 　ここに人柄を偲ばせる文集がある。16年12月に刊行された香川俊介・元財務次官（享年58歳）の追悼文集『正義とユーモア』だ。麻生太郎財務相を筆頭に菅義偉、二階俊博、野田佳彦といった政界各氏に加え、経済界やマスコミ界など錚々たる53人が渾身の追悼文を寄せており、追悼文集としては異例の２４５頁もある単行本だ。本誌17年４月１日号でも紹介した。だが、改めて触れなければならない事態が財務省で進行している。　政局の混迷を招いている学校法人「森友学園」への国有地売却に関する財務省の決裁文書の改竄問題は、公文書のあり方を厳しく問う事態になった。この追悼文集に描かれた香川氏の言動は、国民に奉仕する「官吏」としてのあり方を指し示しているように見える。　香川氏は15年８月に、58歳で亡くなった。香川氏は官房長時代に大病を患ったが、退官まで車いすに乗りながら勤務し、亡くなった

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