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医政羅針盤

組合健保の「解散風」と医療保険制度体系

山形大学大学院医学系研究科医療政策学講座教授 村上正泰

2018年5月15日号

 最近、組合管掌健康保険の相次ぐ解散の動きや、財政運営状況の厳しさに注目が集まっている。具体的には、全国の派遣社員やその扶養家族が加入する人材派遣健康保険組合について、18年度いっぱいで解散を検討していることが明らかとなった。同組合の加入者は約48万6000人に上り、解散して全国健康保険協会管掌健康保険に移行すると、08年度の協会けんぽ発足以来、最大の移行人数となる。また、生活協同組合の従業員やその扶養家族の約16万4000人が加入する日生協健康保険組合も同様に、解散を検討していると報じられている。 これらの相次ぐ報道と時期を同じくして、組合健保の18年度予算集計が健康保険組合連合会によって公表されたが、6割以上の組合が赤字となっているほか、全体の約23%にあたる313組合で協会けんぽの平均保険料率を上回っていることから、各新聞には「2割『解散予備...  最近、組合管掌健康保険の相次ぐ解散の動きや、財政運営状況の厳しさに注目が集まっている。具体的には、全国の派遣社員やその扶養家族が加入する人材派遣健康保険組合について、18年度いっぱいで解散を検討していることが明らかとなった。同組合の加入者は約48万6000人に上り、解散して全国健康保険協会管掌健康保険に移行すると、08年度の協会けんぽ発足以来、最大の移行人数となる。また、生活協同組合の従業員やその扶養家族の約16万4000人が加入する日生協健康保険組合も同様に、解散を検討していると報じられている。 これらの相次ぐ報道と時期を同じくして、組合健保の18年度予算集計が健康保険組合連合会によって公表されたが、6割以上の組合が赤字となっているほか、全体の約23%にあたる313組合で協会けんぽの平均保険料率を上回っていることから、各新聞には「2割『解散予備軍』

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