一筆入魂
独善的な体育会気質は考える力を奪う
自戒を込めて悪質タックル問題を振り返ると
ノンフィクション作家 辰濃哲郎
2018年6月1日号
「私たちのなかでは、ルールのなかですべて行うというのが基本。彼を発奮させるために、QB(クオーターバック)を潰してこいと言いました。それが過激な表現になって彼を苦しめ、プレッシャーを受けて目の前が見えなくなっていたのかな。まさかああいうことになるとは予想できなかった」 アメリカンフットボールで日本大の守備選手が、定期戦で対戦した関西学院大のQBを悪質なタックルで怪我を負わせた問題で、日大の内田正人前監督と、井上奨前コーチが5月23日、会見した。 新聞に掲載された質疑をまとめると、冒頭のような経緯になる。ルールを無視しろなどとは一言も指示していない。つまり当該選手はプレッシャーに耐えかねて勝手に暴走した、とんでもないおバカさんと言うことになる。 その前日の22日、加害選手が単独で記者会見を開いている。「顔を出さないと謝罪にならない」と大勢の...
「私たちのなかでは、ルールのなかですべて行うというのが基本。彼を発奮させるために、QB(クオーターバック)を潰してこいと言いました。それが過激な表現になって彼を苦しめ、プレッシャーを受けて目の前が見えなくなっていたのかな。まさかああいうことになるとは予想できなかった」 アメリカンフットボールで日本大の守備選手が、定期戦で対戦した関西学院大のQBを悪質なタックルで怪我を負わせた問題で、日大の内田正人前監督と、井上奨前コーチが5月23日、会見した。 新聞に掲載された質疑をまとめると、冒頭のような経緯になる。ルールを無視しろなどとは一言も指示していない。つまり当該選手はプレッシャーに耐えかねて勝手に暴走した、とんでもないおバカさんと言うことになる。 その前日の22日、加害選手が単独で記者会見を開いている。「顔を出さないと謝罪にならない」と大勢のマス
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