医薬経済オンライン

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恐竜アマゾンが日本の医薬品業界を襲う日

米国の騒動を教訓にできるか

神戸市議会議員・元国会議員政策秘書 岡田裕二

2018年6月1日号

 世界最大の電子商取引企業アマゾンが、その触手を医薬品市場にまで伸ばそうとしている。 現在アマゾンが狙っているのは、米国の処方薬市場だ。その規模、年間売上高58兆円とも言われている。アマゾンは17年10月に米国内の12州で医薬品卸業の許可を取得した。アマゾンが今後ネット販売のみならず、処方薬の卸業にまで参入することになれば、米医薬業界の構造に大きな打撃を与えることは確実だ。 脅威は、アマゾンが「規模の経済」を利用して医薬品の価格を大幅に下げる可能性があることだ。電子商取引の分野で享受する独占的地位を、価格に反映することができる。苛烈な価格競争に巻き込まれた医薬業界は大きな出血を強いられることになるだろう。 アマゾンの脅威に直面した業界側は、大手流通会社や製薬会社などと手を握って起死回生を模索している。米国の大型流通会社アルバートソンは、全米3位...  世界最大の電子商取引企業アマゾンが、その触手を医薬品市場にまで伸ばそうとしている。 現在アマゾンが狙っているのは、米国の処方薬市場だ。その規模、年間売上高58兆円とも言われている。アマゾンは17年10月に米国内の12州で医薬品卸業の許可を取得した。アマゾンが今後ネット販売のみならず、処方薬の卸業にまで参入することになれば、米医薬業界の構造に大きな打撃を与えることは確実だ。 脅威は、アマゾンが「規模の経済」を利用して医薬品の価格を大幅に下げる可能性があることだ。電子商取引の分野で享受する独占的地位を、価格に反映することができる。苛烈な価格競争に巻き込まれた医薬業界は大きな出血を強いられることになるだろう。 アマゾンの脅威に直面した業界側は、大手流通会社や製薬会社などと手を握って起死回生を模索している。米国の大型流通会社アルバートソンは、全米3位のド

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