眺望 医薬街道
門前薬局の自己負担を上げればいい
近藤正觀
2018年6月1日号
経済財政諮問会議は5月21日、年金・医療・介護などの社会保障給付額が40年の高齢者人口ピーク時には約190兆円になるとの試算結果(推計)を公表した。40年頃の推計は初めてだ。GDP(国内総生産)に占める割合は18年度の21.5%から40年には24%に上昇するとした。内訳は、年金が73.2兆円、医療が68.5兆円、介護が25.8兆円だ。 4月の財務省の財政制度等審議会では社会保障費の抑制として「医療保険の給付率」を、経済や人口などの指標を用いて自動的に決める方式も提唱しており、6月に決める「骨太の方針2018」にどう反映されるか注目される。 08年に83%だった医療保険の実効給付率は15年には84.8%に上昇した。このことは患者の実質負担が15.2%まで下がったことを示している。医療は大きくは、公的負担・保険料・患者負担の3つで成り立っている。これらのバランスは崩壊寸前だ...
経済財政諮問会議は5月21日、年金・医療・介護などの社会保障給付額が40年の高齢者人口ピーク時には約190兆円になるとの試算結果(推計)を公表した。40年頃の推計は初めてだ。GDP(国内総生産)に占める割合は18年度の21.5%から40年には24%に上昇するとした。内訳は、年金が73.2兆円、医療が68.5兆円、介護が25.8兆円だ。 4月の財務省の財政制度等審議会では社会保障費の抑制として「医療保険の給付率」を、経済や人口などの指標を用いて自動的に決める方式も提唱しており、6月に決める「骨太の方針2018」にどう反映されるか注目される。 08年に83%だった医療保険の実効給付率は15年には84.8%に上昇した。このことは患者の実質負担が15.2%まで下がったことを示している。医療は大きくは、公的負担・保険料・患者負担の3つで成り立っている。これらのバランスは崩壊寸前だ。公
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