医薬経済オンライン

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注目新薬と市場展望

メルクの独壇場続く非小細胞肺がんの戦場

第22回

UBS証券株式会社 調査本部アナリスト 関 篤史

2018年6月15日号

 注目新薬と市場展望226月にシカゴで開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO)は、米メルクが非小細胞肺がんでその優位性を確固たるものとした。メルクの投資家向け説明会は、さながら「勝利宣言」のようにも見えた。 非小細胞肺がんはがんの中でも最も市場機会が大きく、その規模は年間170億ドルを超える。PD―(L)1療法の非小細胞肺がん1次治療におけるこれまでの結果を表にまとめた。 今年のASCOのプレナリーセッション(基調講演)では「キイトルーダ」単剤と化学療法を比較するKEYNOTE042試験が公表された。KEYNOTE042は、PD―L1発現(TPSスコア)が1%以上の患者を登録し、主要評価項目は全生存期間。統計解析は、まずTPSスコア50%以上の患者で全生存期間を検定し、成功すれば次いで20%、1%、無増悪生存期間を同じ順序で検定する。どこか1ヵ所でも失敗すれば、その...  注目新薬と市場展望226月にシカゴで開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO)は、米メルクが非小細胞肺がんでその優位性を確固たるものとした。メルクの投資家向け説明会は、さながら「勝利宣言」のようにも見えた。 非小細胞肺がんはがんの中でも最も市場機会が大きく、その規模は年間170億ドルを超える。PD―(L)1療法の非小細胞肺がん1次治療におけるこれまでの結果を表にまとめた。 今年のASCOのプレナリーセッション(基調講演)では「キイトルーダ」単剤と化学療法を比較するKEYNOTE042試験が公表された。KEYNOTE042は、PD―L1発現(TPSスコア)が1%以上の患者を登録し、主要評価項目は全生存期間。統計解析は、まずTPSスコア50%以上の患者で全生存期間を検定し、成功すれば次いで20%、1%、無増悪生存期間を同じ順序で検定する。どこか1ヵ所でも失敗すれば、その時点

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