眺望 医薬街道
遡及値引きは根絶したのか
近藤正觀
2018年7月1日号
医療用医薬品の流通改善は古くて新しい問題だ。厚生労働省は5月30日、「医療用医薬品の流通改善に関する懇談会」を開催、武田俊彦医政局長は4月に施行された1次売差マイナスの解消をめざす「国の流通改善ガイドライン」に沿っていない現状に厳しい目を向けた。 医療用医薬品の流通は薬価を下げたくないメーカーと、できるだけ安く購入しようとする医療機関とのせめぎ合いが続いている。間にいる卸はこの両者に責められ価格交渉も長期化する。納入価格が確かでないと薬価調査の信頼性も揺らぐことになるので、厚労省は14年に妥結率の低い医療機関に「未妥結減算制度」を導入した。 しかし、流通改善は劇的に進んではいない。アローアンスのうち仕切価に反映すべき性格のものは仕切価を下げるようにとの指摘もどこ吹く風で、この4月の仕切価はむしろ上昇気味との報告だ。17年の仕切価水準では本体...
医療用医薬品の流通改善は古くて新しい問題だ。厚生労働省は5月30日、「医療用医薬品の流通改善に関する懇談会」を開催、武田俊彦医政局長は4月に施行された1次売差マイナスの解消をめざす「国の流通改善ガイドライン」に沿っていない現状に厳しい目を向けた。 医療用医薬品の流通は薬価を下げたくないメーカーと、できるだけ安く購入しようとする医療機関とのせめぎ合いが続いている。間にいる卸はこの両者に責められ価格交渉も長期化する。納入価格が確かでないと薬価調査の信頼性も揺らぐことになるので、厚労省は14年に妥結率の低い医療機関に「未妥結減算制度」を導入した。 しかし、流通改善は劇的に進んではいない。アローアンスのうち仕切価に反映すべき性格のものは仕切価を下げるようにとの指摘もどこ吹く風で、この4月の仕切価はむしろ上昇気味との報告だ。17年の仕切価水準では本体価格
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