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医政羅針盤

「将来見通し」から考える医療・介護需給の行方

山形大学大学院医学系研究科医療政策学講座教授 村上正泰

2018年7月1日号

 前回6月15日号で「2040年を見据えた社会保障の将来見通し」の費用推計を取り上げたが、この「将来見通し」では、費用だけではなく、医療・介護の患者・利用者数や就業者数についても推計値が示されている。今回は、それらの推計値を通じて、医療・介護業界の行方を見ることとしたい。 医療については、ある1日に医療機関に入院中の患者数は18年度の132万人から、「現状投影」すると、25年度に144万人、40年度に155万人へと増加する。地域医療構想など、現在取り組みが進められている各種計画を基礎とした「計画ベース」では、25年度は132万人、40年度は140万人となる。「計画ベース」の前提通りに医療提供体制改革が進むかどうかが大きな問題ではあるが、この場合には、入院患者数は概ね横這い圏内だ。 他方で、ある1日に外来受診した患者数は18年度の783万人から、「現状...  前回6月15日号で「2040年を見据えた社会保障の将来見通し」の費用推計を取り上げたが、この「将来見通し」では、費用だけではなく、医療・介護の患者・利用者数や就業者数についても推計値が示されている。今回は、それらの推計値を通じて、医療・介護業界の行方を見ることとしたい。 医療については、ある1日に医療機関に入院中の患者数は18年度の132万人から、「現状投影」すると、25年度に144万人、40年度に155万人へと増加する。地域医療構想など、現在取り組みが進められている各種計画を基礎とした「計画ベース」では、25年度は132万人、40年度は140万人となる。「計画ベース」の前提通りに医療提供体制改革が進むかどうかが大きな問題ではあるが、この場合には、入院患者数は概ね横這い圏内だ。 他方で、ある1日に外来受診した患者数は18年度の783万人から、「現状投影

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