Ｍ＆Ａの「限界」見せる富士フイルム

ヘルスケアはそれなりに順調も、黄昏時の古森流経営

2018年7月15日号

「私の変態コレクションには入れない」││。軽はずみな言動が各所で物議を醸し出している、言わずと知れた、日本のファースト・レディーが語ったとされる迷言だ（『週刊文春』６月28日号）。　翻って、コレクションの対象が変態かどうかは別にして、自分が欲しいと思った企業を片っ端から買い集めている経営者として知られる双璧が、日本電産の永守重信会長兼ＣＥОと、富士フイルムホールディングスの古森重隆会長兼ＣＥОだ、というあたりに異論は少ない。　このうち永守会長は、73年に地元・京都で設立した町工場をわずか１代で、小型精密モーターの分野では世界ナンバーワンのメーカーへと成長させた人物として知られる。「すぐやる、必ずやる、できるまでやる」「情熱・熱意・執念」「知的ハードワーキング」の三箇条からなる“永守イズム”を掲げながら、国内外の競合メーカーなど50社近くを次々と買収... 「私の変態コレクションには入れない」││。軽はずみな言動が各所で物議を醸し出している、言わずと知れた、日本のファースト・レディーが語ったとされる迷言だ（『週刊文春』６月28日号）。　翻って、コレクションの対象が変態かどうかは別にして、自分が欲しいと思った企業を片っ端から買い集めている経営者として知られる双璧が、日本電産の永守重信会長兼ＣＥОと、富士フイルムホールディングスの古森重隆会長兼ＣＥОだ、というあたりに異論は少ない。　このうち永守会長は、73年に地元・京都で設立した町工場をわずか１代で、小型精密モーターの分野では世界ナンバーワンのメーカーへと成長させた人物として知られる。「すぐやる、必ずやる、できるまでやる」「情熱・熱意・執念」「知的ハードワーキング」の三箇条からなる“永守イズム”を掲げながら、国内外の競合メーカーなど50社近くを次々と買収し、

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