鳥集徹の口に苦い話〜媚びないジャーナリストの劇薬処方箋〜
医師の「働き方改革」 病院集約化も議題にすべし
第66回
鳥集徹
2018年7月15日号
6月29日、安倍政権が最重要法案と位置付けてきた「働き方改革関連法」が成立した。 残業時間に「繁忙期でも月100時間未満」と上限を設け、休息時間の確保や有給休暇の消化を義務付けるなど、働きすぎを防ぐ措置がとられた。その一方で、年収1075万円以上の一部専門職を労働時間規制から外し、成果主義を導入する「高度プロフェッショナル(高プロ)制度」の採用が、「過労死を招きかねない」と野党や市民団体から猛反発されている。 高度な専門職である臨床医は成果主義がふさわしくないことから、高プロの適用対象外となるらしい。とはいえ、常識外れな長期間労働を強いられている医師たち、とくに勤務医にとって働き方改革の行方は無関心ではいられず、ネットで過酷な勤務や医療崩壊を嘆く声が再燃してきている。 筆者も勤務医というのは「かくもよく働くものだ」と感服してきた。早朝カ...
6月29日、安倍政権が最重要法案と位置付けてきた「働き方改革関連法」が成立した。 残業時間に「繁忙期でも月100時間未満」と上限を設け、休息時間の確保や有給休暇の消化を義務付けるなど、働きすぎを防ぐ措置がとられた。その一方で、年収1075万円以上の一部専門職を労働時間規制から外し、成果主義を導入する「高度プロフェッショナル(高プロ)制度」の採用が、「過労死を招きかねない」と野党や市民団体から猛反発されている。 高度な専門職である臨床医は成果主義がふさわしくないことから、高プロの適用対象外となるらしい。とはいえ、常識外れな長期間労働を強いられている医師たち、とくに勤務医にとって働き方改革の行方は無関心ではいられず、ネットで過酷な勤務や医療崩壊を嘆く声が再燃してきている。 筆者も勤務医というのは「かくもよく働くものだ」と感服してきた。早朝カンフ
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