医薬経済オンライン

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読む医療—医師が書いた本の斜め読み—

同等性と代替の攻防ヒストリー(下)

第101回

鍛冶孝雄

2018年7月15日号

 7月1日号に続き17年12月上梓のジェレミー・A・グリーン著の『ジェネリック』(みすず書房、野中香方子訳)を読む。副題は「それは新薬と同じなのか」である。 同書は、米国でのジェネリックの出現と、それに伴う議論と政策の展開、世界的レベルでの医療におけるジェネリックの存在に与えた影響などを網羅的に示したものだ。同等性や代替調剤、消費市場へのインパクト、世界市場への影響をテーマに沿って角度を変え、振り返ることを繰り返しながらその歴史が確認されていく。そして読者の私は、米国でのジェネリックに関する論議、政策誘導の歴史的経過のことごとくが、日本におけるジェネリックの展開の中で踏襲されていることに気付かされる。 日本での論議が短絡ともいうべき、ある意味稚拙な議論に集約され、現在の使用促進につながっているとの印象は、米国ですでに消化された論議を土台にし...  7月1日号に続き17年12月上梓のジェレミー・A・グリーン著の『ジェネリック』(みすず書房、野中香方子訳)を読む。副題は「それは新薬と同じなのか」である。 同書は、米国でのジェネリックの出現と、それに伴う議論と政策の展開、世界的レベルでの医療におけるジェネリックの存在に与えた影響などを網羅的に示したものだ。同等性や代替調剤、消費市場へのインパクト、世界市場への影響をテーマに沿って角度を変え、振り返ることを繰り返しながらその歴史が確認されていく。そして読者の私は、米国でのジェネリックに関する論議、政策誘導の歴史的経過のことごとくが、日本におけるジェネリックの展開の中で踏襲されていることに気付かされる。 日本での論議が短絡ともいうべき、ある意味稚拙な議論に集約され、現在の使用促進につながっているとの印象は、米国ですでに消化された論議を土台にしてい

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