医薬経済オンライン

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特区間競争の裏で意外な「盲点」

遠隔服薬指導は誰のためか

2018年8月1日号

 現在、薬局の新たな服薬指導をめぐって、「ウチが全国初」だと、アピール合戦が熱を帯びる。 7月18日の正午、福岡市が急遽、報道発表を行った。「全国初、国家戦略特区を活用した遠隔服薬指導を実施します」  発表資料には、取材場所として福岡市東区の離島・志賀島(しかのしま)にある食堂の地図が添付されている。志賀島に住む患者に対して、テレビ電話で「遠隔服薬指導」を行うというのだ。 志賀島は、博多湾に浮かぶ人口1500人程度の小さな島だ。島とはいうものの、九州本土と細い砂浜でつながった珍しい地形で、博多ふ頭から1~2時間に1本出ているフェリーに30分乗るほか、陸路も使うことができる。島の中心部はほぼ山だが、外周をめぐる道路はサイクリングロードとして整備されており、自転車愛好家の間では人気が高い。 発表資料が示す志賀島の「中西食堂」は、フェリー乗り場か...  現在、薬局の新たな服薬指導をめぐって、「ウチが全国初」だと、アピール合戦が熱を帯びる。 7月18日の正午、福岡市が急遽、報道発表を行った。「全国初、国家戦略特区を活用した遠隔服薬指導を実施します」  発表資料には、取材場所として福岡市東区の離島・志賀島(しかのしま)にある食堂の地図が添付されている。志賀島に住む患者に対して、テレビ電話で「遠隔服薬指導」を行うというのだ。 志賀島は、博多湾に浮かぶ人口1500人程度の小さな島だ。島とはいうものの、九州本土と細い砂浜でつながった珍しい地形で、博多ふ頭から1~2時間に1本出ているフェリーに30分乗るほか、陸路も使うことができる。島の中心部はほぼ山だが、外周をめぐる道路はサイクリングロードとして整備されており、自転車愛好家の間では人気が高い。 発表資料が示す志賀島の「中西食堂」は、フェリー乗り場から観

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