医薬経済オンライン

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製薬企業の経営診断

本格化する国際化路線に注目

―沢井製薬、米国のプレゼンス強化へ―

2018年8月1日号

 沢井製薬は17年度から会計基準を日本基準からIFRS(国際会計基準)に移行した。財務情報の国際的な比較可能性を向上させるためとしているが、意味するところは、買収を含めた国際活動の本格化に対応する措置だった。今後の事業計画は日米両市場で着実な成長をめざすとしており、国内は当然として米国市場を成長の柱のひとつとしている。 これまで後発品使用促進の政策を背景とした国内市場の拡大をベースにした成長を続けてきたが、先発品企業のオーソライズド・ジェネリックによる参入もあり、市場競争は激化している。13年の製剤工場新設、田辺三菱製薬鹿島工場の承継、16年の三田西工場建設などで安定供給力強化、コスト競争力強化を進めてきたが、薬価改定の影響で数量増は続いても、売上高は伸び悩む段階に入っている。 これを打開する新たな成長基盤として、世界最大である米国後発品市場の...  沢井製薬は17年度から会計基準を日本基準からIFRS(国際会計基準)に移行した。財務情報の国際的な比較可能性を向上させるためとしているが、意味するところは、買収を含めた国際活動の本格化に対応する措置だった。今後の事業計画は日米両市場で着実な成長をめざすとしており、国内は当然として米国市場を成長の柱のひとつとしている。 これまで後発品使用促進の政策を背景とした国内市場の拡大をベースにした成長を続けてきたが、先発品企業のオーソライズド・ジェネリックによる参入もあり、市場競争は激化している。13年の製剤工場新設、田辺三菱製薬鹿島工場の承継、16年の三田西工場建設などで安定供給力強化、コスト競争力強化を進めてきたが、薬価改定の影響で数量増は続いても、売上高は伸び悩む段階に入っている。 これを打開する新たな成長基盤として、世界最大である米国後発品市場の拡

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