医薬経済オンライン

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薬価未収載で消えた武田の「オブリーン」

後続の肥満症薬の上市は「運次第」か

2018年8月1日号

 18年の国内製薬業界で、歴史の1頁に残る出来事は、間違いなく武田薬品のアイルランド・シャイアー買収だ。買収価額は、日本企業では過去最高の約7兆円に上り、国内産業界の歴史を塗り替えたと言っても過言ではない。ただ、あまりの額の大きさに株主をはじめ、賛否は分かれるところだ。しかし、いずれにせよ、武田が世界の製薬会社トップ10に躍り出たことには変わらない。 国内外で「タケダ」が注目を浴びたその直後、ひっそりとある新薬が世に出ることなくお蔵入りした。5年もの不遇な日々を余儀なくされた武田の抗肥満症薬「オブリーン」(一般名=セチリスタット)だ。7月13日に、武田がライセンス元である蘭ノルジーンとの国内ライセンス・開発契約を10月13日で終了すると発表。言い換えると、ついに武田がオブリーン上市を断念した、ということだ。 過去を紐解くと、オブリーンは、武田が03...  18年の国内製薬業界で、歴史の1頁に残る出来事は、間違いなく武田薬品のアイルランド・シャイアー買収だ。買収価額は、日本企業では過去最高の約7兆円に上り、国内産業界の歴史を塗り替えたと言っても過言ではない。ただ、あまりの額の大きさに株主をはじめ、賛否は分かれるところだ。しかし、いずれにせよ、武田が世界の製薬会社トップ10に躍り出たことには変わらない。 国内外で「タケダ」が注目を浴びたその直後、ひっそりとある新薬が世に出ることなくお蔵入りした。5年もの不遇な日々を余儀なくされた武田の抗肥満症薬「オブリーン」(一般名=セチリスタット)だ。7月13日に、武田がライセンス元である蘭ノルジーンとの国内ライセンス・開発契約を10月13日で終了すると発表。言い換えると、ついに武田がオブリーン上市を断念した、ということだ。 過去を紐解くと、オブリーンは、武田が03年に

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