医薬経済オンライン

医療・医薬業界をさまざまな視点・論点から示すメディア

平時医療体制の破綻に備える〜電光石火こそ最良の有事医療〜

自衛隊の災害派遣部隊を呼ぶには

第57回

愛知医科大学 非常勤講師 照井資規

2018年8月1日号

 6月28日〜7月8日にかけて、西日本を中心に広い範囲で記録された集中豪雨は、死者219人、住宅被害全壊2873棟(消防庁情報7月20日午後2時現在)の被害をもたらし激甚災害に指定された。 この豪雨に対し、陸上自衛隊が7月6日の早朝には災害派遣部隊による水防活動や人命救助活動を京都府や広島県などで開始していた。一方で、海上自衛隊は、初動が遅かったように見える。しかし、海自は海上の防衛を担う組織だから、艦船が主体で陸自のような救援活動は期待できない。また自衛隊は国土侵略に備える防衛組織であり、救急車のような予め設定された専門の緊急サービスではない。自然災害の発災後に直ちに出動するには相当な準備が必要となる。 東日本大震災時は発災前から東北の部隊に災害派遣計画が立てられており、さらに2日前の3月9日に三陸沖地震が発生したため、筆者が当時勤務して...  6月28日〜7月8日にかけて、西日本を中心に広い範囲で記録された集中豪雨は、死者219人、住宅被害全壊2873棟(消防庁情報7月20日午後2時現在)の被害をもたらし激甚災害に指定された。 この豪雨に対し、陸上自衛隊が7月6日の早朝には災害派遣部隊による水防活動や人命救助活動を京都府や広島県などで開始していた。一方で、海上自衛隊は、初動が遅かったように見える。しかし、海自は海上の防衛を担う組織だから、艦船が主体で陸自のような救援活動は期待できない。また自衛隊は国土侵略に備える防衛組織であり、救急車のような予め設定された専門の緊急サービスではない。自然災害の発災後に直ちに出動するには相当な準備が必要となる。 東日本大震災時は発災前から東北の部隊に災害派遣計画が立てられており、さらに2日前の3月9日に三陸沖地震が発生したため、筆者が当時勤務していた

有料会員限定

会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください

【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)

googleAdScence