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医療事故調査制度は無用の愚策か

2018年8月1日号

 日本医療機能評価機構は3月29日、全国の医療機関から報告のあった17年の医療事故は前年比213件増の4095件で、05年以降で最多を更新したと発表した。医療事故を報告する意識が現場で高まっていることが件数増加の要因とみられる、と評価している。 ところが、これが「予期せぬ死亡事故」となると、話はまったく違う。「医療事故調査制度」は、10年以上の議論を経て、15年10月に始まった。死亡事故の原因究明と再発防止を目的とする新たな仕組みだ。この制度によって「予期せぬ死亡事故」で亡くなった遺族の納得が本当に得られるようなかたちで運用されるのか、多くの懸念を残したままスタートした。そして、創設3年を迎えるが、残念ながら趣旨に適った展開・運用が図られているとは言えない。 厚生労働省は当初、「予期せぬ死亡事故」を年間1300~2000件と想定していた。だが、第三...  日本医療機能評価機構は3月29日、全国の医療機関から報告のあった17年の医療事故は前年比213件増の4095件で、05年以降で最多を更新したと発表した。医療事故を報告する意識が現場で高まっていることが件数増加の要因とみられる、と評価している。 ところが、これが「予期せぬ死亡事故」となると、話はまったく違う。「医療事故調査制度」は、10年以上の議論を経て、15年10月に始まった。死亡事故の原因究明と再発防止を目的とする新たな仕組みだ。この制度によって「予期せぬ死亡事故」で亡くなった遺族の納得が本当に得られるようなかたちで運用されるのか、多くの懸念を残したままスタートした。そして、創設3年を迎えるが、残念ながら趣旨に適った展開・運用が図られているとは言えない。 厚生労働省は当初、「予期せぬ死亡事故」を年間1300~2000件と想定していた。だが、第三者機

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