医薬経済オンライン

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「役員の責任強化」で済まない調剤チェーン

薬機法改正で奪われる「ローリスク・ハイリターン」

2018年8月1日号

「不祥事が起きた際に、今までは対外的には『社長や現場の責任』で済んだのが、今後は我われの名前も紙面に躍ることになるのか」 大手調剤チェーン幹部が議論の経過を渋い顔で見つめている。 厚生労働省が度重なる薬局業界の不祥事を受け、チェーンの社長(開設者)と、個々の店舗の管理薬剤師(管理者)の間に立ち、薬局事業を実質的に統括する「役員」の責任強化に乗り出したためだ。 現行の医薬品医療機器法(薬機法)では、役員の責任は明示されておらず、行政処分の対象にもならない。あくまで、社長が管理薬剤師に薬局の管理を指示し、管理薬剤師が開設者に必要な意見を伝える、という1対1の関係を定めているだけである。都道府県への薬局許可の申請時に、実務を担う役員の情報を提出するルールはあるが、単なる「情報提供」程度のものだ。 「大手チェーンで現場に問題が起きたときに『管理... 「不祥事が起きた際に、今までは対外的には『社長や現場の責任』で済んだのが、今後は我われの名前も紙面に躍ることになるのか」 大手調剤チェーン幹部が議論の経過を渋い顔で見つめている。 厚生労働省が度重なる薬局業界の不祥事を受け、チェーンの社長(開設者)と、個々の店舗の管理薬剤師(管理者)の間に立ち、薬局事業を実質的に統括する「役員」の責任強化に乗り出したためだ。 現行の医薬品医療機器法(薬機法)では、役員の責任は明示されておらず、行政処分の対象にもならない。あくまで、社長が管理薬剤師に薬局の管理を指示し、管理薬剤師が開設者に必要な意見を伝える、という1対1の関係を定めているだけである。都道府県への薬局許可の申請時に、実務を担う役員の情報を提出するルールはあるが、単なる「情報提供」程度のものだ。 「大手チェーンで現場に問題が起きたときに『管理薬剤

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