HPVワクチンに迫り来る「ある決断」
辻褄合わせの「積極的な接種勧奨の差し控え」のツケ
2018年8月15日号
バトンの譲り合い、というより「誰もバトンを持とうとしない」と表現すべきだろう。揉めに揉めた挙句に国が中途半端な状況に置き続けている「HPV(子宮頸がん)ワクチン」についてである。 接種後の長引く痛みなど、さまざまな症状を訴える例が相次ぎ、国が予防接種のなかでも最も重みのある定期接種に位置付けながら「積極的勧奨の一時差し控え」を始めてから6月で丸5年が経過した。 その間、16年7月に副反応被害を訴える全国の当事者らが国とメーカーに対し、損害賠償請求訴訟を提訴、「薬害」の存在を主張した。一方、接種後の症状とワクチンの「関連性を見出せなかった」とする名古屋スタディ(18年2月正式発表)のほか、医療関係者らがワクチンの有用性を訴える運動を展開。推進派と反対派が真っ向から対立する構図は、何ら解消されることなく現在に至っている。 厚生労働省がやったこ...
バトンの譲り合い、というより「誰もバトンを持とうとしない」と表現すべきだろう。揉めに揉めた挙句に国が中途半端な状況に置き続けている「HPV(子宮頸がん)ワクチン」についてである。 接種後の長引く痛みなど、さまざまな症状を訴える例が相次ぎ、国が予防接種のなかでも最も重みのある定期接種に位置付けながら「積極的勧奨の一時差し控え」を始めてから6月で丸5年が経過した。 その間、16年7月に副反応被害を訴える全国の当事者らが国とメーカーに対し、損害賠償請求訴訟を提訴、「薬害」の存在を主張した。一方、接種後の症状とワクチンの「関連性を見出せなかった」とする名古屋スタディ(18年2月正式発表)のほか、医療関係者らがワクチンの有用性を訴える運動を展開。推進派と反対派が真っ向から対立する構図は、何ら解消されることなく現在に至っている。 厚生労働省がやったことと
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