医政羅針盤
介護医療院への転換と療養病床再編
山形大学大学院医学系研究科医療政策学講座教授 村上正泰
2018年9月1日号
介護医療院への転換の動きが少しずつ出ている。厚生労働省が明らかにしたところによると、6月末時点で転換しているのは、全国で15道県21施設となり、転換病床数は1400床となっている。転換病床数が最も多かったのが長崎県の231床で、次いで北海道の188床、富山県の170床などが続いている。 筆者の勤務先が所在する山形県では、この時点で転換した病床はなかったが、県内各地域の地域医療構想調整会議に助言をするために出席していると、介護医療院への転換の検討を進めていると言う医療機関がいくつかあった。転換推進のために設けられている「移行定着支援加算」の算定可能期間との兼ね合いもあり、今後、転換の動きが本格化していくと見込まれている。 介護医療院は、廃止が予定されている介護療養型医療施設(介護療養病床)の転換先として創設されたものだ。介護療養病床は11年度末...
介護医療院への転換の動きが少しずつ出ている。厚生労働省が明らかにしたところによると、6月末時点で転換しているのは、全国で15道県21施設となり、転換病床数は1400床となっている。転換病床数が最も多かったのが長崎県の231床で、次いで北海道の188床、富山県の170床などが続いている。 筆者の勤務先が所在する山形県では、この時点で転換した病床はなかったが、県内各地域の地域医療構想調整会議に助言をするために出席していると、介護医療院への転換の検討を進めていると言う医療機関がいくつかあった。転換推進のために設けられている「移行定着支援加算」の算定可能期間との兼ね合いもあり、今後、転換の動きが本格化していくと見込まれている。 介護医療院は、廃止が予定されている介護療養型医療施設(介護療養病床)の転換先として創設されたものだ。介護療養病床は11年度末に廃
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