時流遡航
哲学の脇道遊行記―その概観考察
第17回─芸術的表現の世界における「抽象性」の意義とは─
本田成親
2018年9月1日号
絵画の世界などにおいては「抽象画」という言葉がよく用いられます。パブロ・ピカソの作品群に代表される抽象画とはそもそもどのようなものなのでしょうか。抽象画とは具象画、すなわち写実的絵画に較べて何やらわかりにくい絵画作品で、どこか得体の知れない雰囲気を漂わせているところがあるなどと一般には見做されたりしているようです。実際問題として、絵画の世界におけるこの「抽象」という概念はいったいどのようなことを意味しようとしているのでしょうか。いくら何でも「その図柄がわかりにくい」とか「何だか奇妙奇天烈な感じがする」とかいったような、批判的ないしは皮肉じみた含みを込めて用いられたものであるとは考えられません。 ある人物の主張に具体性や現実性が欠けているということを指摘するために、「お前の意見は抽象的すぎる」といったような言い回しが用いられることはよく...
絵画の世界などにおいては「抽象画」という言葉がよく用いられます。パブロ・ピカソの作品群に代表される抽象画とはそもそもどのようなものなのでしょうか。抽象画とは具象画、すなわち写実的絵画に較べて何やらわかりにくい絵画作品で、どこか得体の知れない雰囲気を漂わせているところがあるなどと一般には見做されたりしているようです。実際問題として、絵画の世界におけるこの「抽象」という概念はいったいどのようなことを意味しようとしているのでしょうか。いくら何でも「その図柄がわかりにくい」とか「何だか奇妙奇天烈な感じがする」とかいったような、批判的ないしは皮肉じみた含みを込めて用いられたものであるとは考えられません。 ある人物の主張に具体性や現実性が欠けているということを指摘するために、「お前の意見は抽象的すぎる」といったような言い回しが用いられることはよくある
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