医薬経済オンライン

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伸びる医療費と「薬剤費」の関係

政府は何を捨て、何を許容するのか

2018年9月15日号

 今から12年前の06年12月27日、こんな検討会が厚生労働省で行われた。名称は「医療費の将来見通しに関する検討会」。あらゆるデータを尽くして医療費を推計し、国民皆保険制度を守るために、どのような施策を講じていくか。というような崇高な理念を掲げた検討会ではなく、厚労省がどうして将来医療費を過大に見積もって、医療費削減を煽るのか、それを叱責するために設置されたのだ。 将来医療費がどれほど過大だったのか。25年度の国民医療費を141兆円(94年3月)→81兆円(00年10月)→65兆円(06年1月)と下方修正していった。当時の厚労省保険局は76兆円も縮小した過去に行った将来見通しについて、1人あたり医療費の伸び率の低下によって63兆円、制度改革などによる足元の医療費の実績の低下分が13兆円あったと釈明した。 医療費推計は、厚労省が医療制度改革を実施する際の指標として用い...  今から12年前の06年12月27日、こんな検討会が厚生労働省で行われた。名称は「医療費の将来見通しに関する検討会」。あらゆるデータを尽くして医療費を推計し、国民皆保険制度を守るために、どのような施策を講じていくか。というような崇高な理念を掲げた検討会ではなく、厚労省がどうして将来医療費を過大に見積もって、医療費削減を煽るのか、それを叱責するために設置されたのだ。 将来医療費がどれほど過大だったのか。25年度の国民医療費を141兆円(94年3月)→81兆円(00年10月)→65兆円(06年1月)と下方修正していった。当時の厚労省保険局は76兆円も縮小した過去に行った将来見通しについて、1人あたり医療費の伸び率の低下によって63兆円、制度改革などによる足元の医療費の実績の低下分が13兆円あったと釈明した。 医療費推計は、厚労省が医療制度改革を実施する際の指標として用いてい

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