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医政羅針盤

健康・医療格差と地域包括ケアシステム

山形大学大学院医学系研究科医療政策学講座教授 村上正泰

2018年9月15日号

 8月10日、国立社会保障・人口問題研究所が『生活と支え合いに関する調査』の結果を公表した。この調査はかつて、『社会保障実態調査』の名称で実施され、生活困難の状況や、家族や地域の人びとの支え合いの実態把握し、公的な支援が必要なのはどのような人なのかを5年ごとに調査してきたものだが、そのなかで、受診や治療が必要と思われるほどの病気や怪我をしたものの、医療機関の受診や治療をしなかった人の割合が示されている。 それによると、過去1年間に病気や怪我をした人は調査回答者全体の47.4%だが、そのうち、7.1%(すなわち、調査回答者全体に占める割合では3.3%)が必要な受診、治療をしなかった。その理由で最も多かったのが「仕事など多忙で時間がなかったから」であり、64.8%を占めた。病気や怪我をしたのに医療機関を受診しなかった割合が、仕事をしている人(9.8%)...  8月10日、国立社会保障・人口問題研究所が『生活と支え合いに関する調査』の結果を公表した。この調査はかつて、『社会保障実態調査』の名称で実施され、生活困難の状況や、家族や地域の人びとの支え合いの実態把握し、公的な支援が必要なのはどのような人なのかを5年ごとに調査してきたものだが、そのなかで、受診や治療が必要と思われるほどの病気や怪我をしたものの、医療機関の受診や治療をしなかった人の割合が示されている。 それによると、過去1年間に病気や怪我をした人は調査回答者全体の47.4%だが、そのうち、7.1%(すなわち、調査回答者全体に占める割合では3.3%)が必要な受診、治療をしなかった。その理由で最も多かったのが「仕事など多忙で時間がなかったから」であり、64.8%を占めた。病気や怪我をしたのに医療機関を受診しなかった割合が、仕事をしている人(9.8%)の

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