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眺望 医薬街道

医療(命)は高いことを容認すべきだ

近藤正觀

2018年9月15日号

 7月に「医師の働き方改革に関する意見書」が公表された。日本の医療は効率的だと評価される陰に、勤務医の劣悪な労働環境が指摘されて久しい。政府は医師が足りないとして「医学部の定員」を臨時に引き上げたが効果が出るのは先。医師は約2万人以上が足らず、医療現場の過酷さが続く。 日本で、1週間の労働時間が60時間以上の職種が全体では14%ある。このうち医師が42%を占めトップだ。当直明けの通常勤務は当たり前で、医療の安全は保たれるのか疑問が残る。官僚は日本の医療費は高いと喧伝するが、GDPに占める医療費は16年で10.9%。米国の17.2%、独の11.3%、仏の11%などOECD(経済協力開発機構)加盟国中6位だ。人口1000人あたりで見ても、医師数は15年で2.4人であり、スイス・スウェーデンの4.2人、ドイツの4.1人に及ばず同36位だ。 国民皆保険制度の下、医師法に...  7月に「医師の働き方改革に関する意見書」が公表された。日本の医療は効率的だと評価される陰に、勤務医の劣悪な労働環境が指摘されて久しい。政府は医師が足りないとして「医学部の定員」を臨時に引き上げたが効果が出るのは先。医師は約2万人以上が足らず、医療現場の過酷さが続く。 日本で、1週間の労働時間が60時間以上の職種が全体では14%ある。このうち医師が42%を占めトップだ。当直明けの通常勤務は当たり前で、医療の安全は保たれるのか疑問が残る。官僚は日本の医療費は高いと喧伝するが、GDPに占める医療費は16年で10.9%。米国の17.2%、独の11.3%、仏の11%などOECD(経済協力開発機構)加盟国中6位だ。人口1000人あたりで見ても、医師数は15年で2.4人であり、スイス・スウェーデンの4.2人、ドイツの4.1人に及ばず同36位だ。 国民皆保険制度の下、医師法による

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