医薬経済オンライン

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間違いだらけのHTA

英NICEがCAR−Tを非推奨!?

第39回

東京大学大学院薬学系研究科 五十嵐中

2018年10月1日号

 リスク共有スキームの話題、あるいは「破壊的イノベーション」の代表格としてこの連載でも紹介してきたCAR―T(キメラT細胞受容体)療法。「高くてよく効く」の究極系とも言えるこの治療法のうち、ギリアド・サイエンシズの「イエスカルタ」に関し、英国NICEはB細胞リンパ腫の患者への給付を「非推奨」とする仮決定を下した。自ら話題提供をしていながら申し訳ないことだが、あくまでも「仮決定」であることは、見逃してはならないポイントだ。 仮決定、正確には「Appraisal Consultation Document」(総合的評価の相談文書)の段階で「非推奨」とされても、その後のNICEと企業との交渉により、最終段階では「推奨」となる薬剤は少なくない。この連載で話題にしてきたなかでも、「オプジーボ」(非小細胞肺がん)、「キイトルーダ」(非小細胞肺がん)、「カドサイラ」(乳がん)、「レ...  リスク共有スキームの話題、あるいは「破壊的イノベーション」の代表格としてこの連載でも紹介してきたCAR―T(キメラT細胞受容体)療法。「高くてよく効く」の究極系とも言えるこの治療法のうち、ギリアド・サイエンシズの「イエスカルタ」に関し、英国NICEはB細胞リンパ腫の患者への給付を「非推奨」とする仮決定を下した。自ら話題提供をしていながら申し訳ないことだが、あくまでも「仮決定」であることは、見逃してはならないポイントだ。 仮決定、正確には「Appraisal Consultation Document」(総合的評価の相談文書)の段階で「非推奨」とされても、その後のNICEと企業との交渉により、最終段階では「推奨」となる薬剤は少なくない。この連載で話題にしてきたなかでも、「オプジーボ」(非小細胞肺がん)、「キイトルーダ」(非小細胞肺がん)、「カドサイラ」(乳がん)、「レパー

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