時流遡航
哲学の脇道遊行記―その実景探訪
第1回 ─足を止め、思考の遊路沿いの実風景を楽しむ─
本田成親
2018年10月1日号
これまで「哲学の脇道」なるものを足早に巡り歩きながらその概観を覗き眺めてきましたが、そろそろこのあたりで少しばかり遊行の歩速を緩め、その脇道沿いに広がる個々の風景をゆっくりと楽しんでみることにしましょう。また、時にはその場に立ち止まったりもしながら、とくに気を惹かれる情景の深奥などを状況の許す限りじっくりと探訪してみることにしましょう。あくまで遊行の範囲内でのことですから、それが即刻何かの役に立つというようなものではありませんが、日常性から少しばかり離れたところでの思考トレーニングとしては多少の意義を感じてはいただけるかもしれません。 実学優先の昨今では、「教養」というものが無意味かつ無用なものだと見做されがちなのですが、当世流行のAIシステムなどが先々現在の我われの日常業務の大半を代行するようになった場合などに、人間精神の存在意義を...
これまで「哲学の脇道」なるものを足早に巡り歩きながらその概観を覗き眺めてきましたが、そろそろこのあたりで少しばかり遊行の歩速を緩め、その脇道沿いに広がる個々の風景をゆっくりと楽しんでみることにしましょう。また、時にはその場に立ち止まったりもしながら、とくに気を惹かれる情景の深奥などを状況の許す限りじっくりと探訪してみることにしましょう。あくまで遊行の範囲内でのことですから、それが即刻何かの役に立つというようなものではありませんが、日常性から少しばかり離れたところでの思考トレーニングとしては多少の意義を感じてはいただけるかもしれません。 実学優先の昨今では、「教養」というものが無意味かつ無用なものだと見做されがちなのですが、当世流行のAIシステムなどが先々現在の我われの日常業務の大半を代行するようになった場合などに、人間精神の存在意義をしっ
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