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経済記事の読み方 

またも跋扈する「節税保険」

違反しなければ何をしてもいいわけではない

2018年9月15日号

 節税を売り物にした生命保険がお上の不興を買っている。金融庁は6月、生保業界が昨年から売り出しに力を入れている中小企業経営者向け保険に対して実態調査に入った。 支払った保険料を経費として計上すれば、その分法人税の負担が軽減するので企業にメリットがあるとされる。当局は、保険金の支払い期間が到来する前に損金算入のさじ加減を決めたい思惑からメスを入れた模様だ。しかし、生保業界と当局の長い腐れ縁の歴史から見れば、この調査は「いたちごっこ」「出来レース」(銀行業界関係者)との声も聞こえてくる。 というのも、生保の節税商品はこれまでに何度も登場しては見直されてきたからだ。08年、解約返戻金が早い段階で高率になる逓増定期保険は、損金算入方式が税制改正で全額から2分の1に変わった。12年には法人向けのがん保険の保険料が、それまで全額損金扱いだったが改正で半...  節税を売り物にした生命保険がお上の不興を買っている。金融庁は6月、生保業界が昨年から売り出しに力を入れている中小企業経営者向け保険に対して実態調査に入った。 支払った保険料を経費として計上すれば、その分法人税の負担が軽減するので企業にメリットがあるとされる。当局は、保険金の支払い期間が到来する前に損金算入のさじ加減を決めたい思惑からメスを入れた模様だ。しかし、生保業界と当局の長い腐れ縁の歴史から見れば、この調査は「いたちごっこ」「出来レース」(銀行業界関係者)との声も聞こえてくる。 というのも、生保の節税商品はこれまでに何度も登場しては見直されてきたからだ。08年、解約返戻金が早い段階で高率になる逓増定期保険は、損金算入方式が税制改正で全額から2分の1に変わった。12年には法人向けのがん保険の保険料が、それまで全額損金扱いだったが改正で半分に

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