看護学者から見た個別化医療とグローバリズム
エビデンスにはほど遠い高齢者ケアの実情
第15回
大阪大学大学院医学系研究科/公益財団法人浅香山病院 山川みやえ
2018年10月1日号
私はよく落ち込む。しかし、それが長続きしないという「特性」を持っている。長くても3時間くらい。この特性には助かっている。ところが最近、本当に気持ちがくじけることがあった。気持ちの浮き沈みは誰にでもあるが、高齢者ケアを専門としていると、くじける場面に遭遇することが実に多い。 9月1日号はエビデンスと実臨床の乖離について書いたが、それ以前に問題がありすぎて、気持ちが萎えるのだ。この雑誌の読者は少子化とか介護の課題とか、そういうものを「数値上」で理解していることが多いかもしれない。そこで高齢者ケアの状況のネガティブなところを何連発かでお伝えしたい。さらに憂鬱になる。 高齢者ケアの現場で「歳はとりたくないな」というネガティブな言葉を発すると、「ケアの現場で働く看護師や介護職の待遇が悪いから」とか「人間が未熟だから」という風に受け取られることが...
私はよく落ち込む。しかし、それが長続きしないという「特性」を持っている。長くても3時間くらい。この特性には助かっている。ところが最近、本当に気持ちがくじけることがあった。気持ちの浮き沈みは誰にでもあるが、高齢者ケアを専門としていると、くじける場面に遭遇することが実に多い。 9月1日号はエビデンスと実臨床の乖離について書いたが、それ以前に問題がありすぎて、気持ちが萎えるのだ。この雑誌の読者は少子化とか介護の課題とか、そういうものを「数値上」で理解していることが多いかもしれない。そこで高齢者ケアの状況のネガティブなところを何連発かでお伝えしたい。さらに憂鬱になる。 高齢者ケアの現場で「歳はとりたくないな」というネガティブな言葉を発すると、「ケアの現場で働く看護師や介護職の待遇が悪いから」とか「人間が未熟だから」という風に受け取られることが多い
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