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時流遡航

哲学の脇道遊行記―その実景探訪②

第192回 ─正七角形の描画法を介して見る数値理論の裏面─

本田成親

2018年10月15日号

正七角形 さて、問題の正七角形の描き方なのですが、実を言うと誰もが呆れるような簡単な手法があるのです。ただ、その話をする前にもう少し実数というもののもつ意味やその特性を考えてみることにしましょう。通常、我われは、整数値によって表される長さや重さなどは明確そのものなので信頼がおけると感じがちなものです。それに対し、小数、なかでも循環小数や無理数の近似値のような乱数列の無限小数で表される長さや重量などは、何となく不明確で絶対的な信頼がおけないように感じてしまいます。そのような認識様態の相違は正多角形を描く場合にも生じます。正三角形から正十角形までの正多角形のうちで、正七角形の場合だけは一辺に対応する中心角を表す数値が整数にはならず、51.428571…という循環小数になるから、分度器やコンパスを用いても他の正多角形のように正確には描けそうにない... 正七角形 さて、問題の正七角形の描き方なのですが、実を言うと誰もが呆れるような簡単な手法があるのです。ただ、その話をする前にもう少し実数というもののもつ意味やその特性を考えてみることにしましょう。通常、我われは、整数値によって表される長さや重さなどは明確そのものなので信頼がおけると感じがちなものです。それに対し、小数、なかでも循環小数や無理数の近似値のような乱数列の無限小数で表される長さや重量などは、何となく不明確で絶対的な信頼がおけないように感じてしまいます。そのような認識様態の相違は正多角形を描く場合にも生じます。正三角形から正十角形までの正多角形のうちで、正七角形の場合だけは一辺に対応する中心角を表す数値が整数にはならず、51.428571…という循環小数になるから、分度器やコンパスを用いても他の正多角形のように正確には描けそうにないと勝

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