医薬経済オンライン

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平時医療体制の破綻に備える〜電光石火こそ最良の有事医療〜

意思決定ができない自衛隊幹部

第62回

愛知医科大学 非常勤講師 照井資規

2018年10月15日号

 「機能していない組織とは通常、管理過多となっており、リーダーシップの発揮が弱い」 まさに自衛隊の現状を的確に表現した言葉だ。さらに日本の管理過多文化と学力軽視の風潮が防衛を危機的状況にしている。 筆者はかつて自衛隊で、第18普通科連隊第1中隊に配属されたとき、札幌市内の夜間大学に通っていた。当時の営内班長(40歳代3等陸曹)に「親が死んでいないのになぜ、お前は大学に通うのか」と聞かれたが、筆者は質問の意味を理解できなかった。幼い頃に親と死別し、苦労して将来に備えて大学に通った隊員が過去にいたらしく、その経験に基づいて判断すると、私は適合しなかったらしい。営内班長は、自衛官が勤務後に大学に通って勉強することの意味を理解することはなかった。国防は「勘と経験と度胸」でやるものだと信じられているためだ。 もうひとつ解せなかったのが、営内班長が何事...  「機能していない組織とは通常、管理過多となっており、リーダーシップの発揮が弱い」 まさに自衛隊の現状を的確に表現した言葉だ。さらに日本の管理過多文化と学力軽視の風潮が防衛を危機的状況にしている。 筆者はかつて自衛隊で、第18普通科連隊第1中隊に配属されたとき、札幌市内の夜間大学に通っていた。当時の営内班長(40歳代3等陸曹)に「親が死んでいないのになぜ、お前は大学に通うのか」と聞かれたが、筆者は質問の意味を理解できなかった。幼い頃に親と死別し、苦労して将来に備えて大学に通った隊員が過去にいたらしく、その経験に基づいて判断すると、私は適合しなかったらしい。営内班長は、自衛官が勤務後に大学に通って勉強することの意味を理解することはなかった。国防は「勘と経験と度胸」でやるものだと信じられているためだ。 もうひとつ解せなかったのが、営内班長が何事も多

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