医薬経済オンライン

医療・医薬業界をさまざまな視点・論点から示すメディア

一筆入魂

安倍―菅ラインに勝利した民意

知事選に見た沖縄のアイデンティティー

ノンフィクション作家  辰濃哲郎

2018年10月15日号

 翁長雄志前知事の急逝に伴う沖縄知事選のムードが一変したのは、翁長後継の玉城デニー氏の総決起大会が開かれた9月22日だった。選挙戦も中盤を迎え、那覇市の新都心公園に設けられた壇上に、それまで表舞台に出ることを避けていた翁長氏の妻樹子さんが登壇した。 話す前から涙を拭う。マイクを握ると、「泣かずにしゃべれる自信がありません」と声を震わせた。 「本当は静かに皆さん県民一人ひとりの方が出す結論を待とうと思っていました。政府の権力をすべて行使して、私たち沖縄県民をまるで愚弄するように圧し潰そうとする。何なんですか、これは。翁長が信じていた私たちウチナーンチュの心のすべてをさらけ出してでも、必ず勝利しましょう」その時点では、政権与党が全面的に支援する宜野湾市長の佐喜眞淳氏と辺野古基地建設反対を掲げる玉城氏は、どの世論調査を見ても、互角の戦いを続けて...  翁長雄志前知事の急逝に伴う沖縄知事選のムードが一変したのは、翁長後継の玉城デニー氏の総決起大会が開かれた9月22日だった。選挙戦も中盤を迎え、那覇市の新都心公園に設けられた壇上に、それまで表舞台に出ることを避けていた翁長氏の妻樹子さんが登壇した。 話す前から涙を拭う。マイクを握ると、「泣かずにしゃべれる自信がありません」と声を震わせた。 「本当は静かに皆さん県民一人ひとりの方が出す結論を待とうと思っていました。政府の権力をすべて行使して、私たち沖縄県民をまるで愚弄するように圧し潰そうとする。何なんですか、これは。翁長が信じていた私たちウチナーンチュの心のすべてをさらけ出してでも、必ず勝利しましょう」その時点では、政権与党が全面的に支援する宜野湾市長の佐喜眞淳氏と辺野古基地建設反対を掲げる玉城氏は、どの世論調査を見ても、互角の戦いを続けていた

有料会員限定

会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください

【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)

googleAdScence