OBSERVER
永井健一・ブライトパス・バイオ代表取締役CEO
2018年11月1日号
アカデミアのシーズはベンチャーが育てる――開発品第1号のがん治療ワクチン「ITK1」は、第Ⅲ相試験の主要評価項目が未達でした。永井 成績は非常に遺憾。開発コードの「ITK」は、創業者である久留米大学の伊東恭悟教授の名前に由来する。大学研究室から始まり、25年以上経つ。第Ⅲ相までやりきった。この間、「オプジーボ」の成功があり、がん免疫療法の評価は一変した。がん治療ワクチンというアプローチは、必ず有効であると信じている。――次の戦略は。永井 がん治療ワクチンの一本足打法にならないように、さまざまな創薬技術で攻めていく。自社で抗体医薬の創製に取り組むほか、理化学研究所と細胞医薬で共同研究を今年から始めた。がん免疫領域が私たちのフィールドに変わりはない。アカデミアとの協業を強く意識している。――アカデミアと製薬企業の間にある「死の谷」について、バイオベン...
アカデミアのシーズはベンチャーが育てる――開発品第1号のがん治療ワクチン「ITK1」は、第Ⅲ相試験の主要評価項目が未達でした。永井 成績は非常に遺憾。開発コードの「ITK」は、創業者である久留米大学の伊東恭悟教授の名前に由来する。大学研究室から始まり、25年以上経つ。第Ⅲ相までやりきった。この間、「オプジーボ」の成功があり、がん免疫療法の評価は一変した。がん治療ワクチンというアプローチは、必ず有効であると信じている。――次の戦略は。永井 がん治療ワクチンの一本足打法にならないように、さまざまな創薬技術で攻めていく。自社で抗体医薬の創製に取り組むほか、理化学研究所と細胞医薬で共同研究を今年から始めた。がん免疫領域が私たちのフィールドに変わりはない。アカデミアとの協業を強く意識している。――アカデミアと製薬企業の間にある「死の谷」について、バイオベンチャ
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