医薬経済オンライン

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医薬経済気象台

不安材料が多い景気の前途

―世界全体でも大幅下振れ懸念―

2018年11月1日号

 米国ドナルド・トランプ大統領の異常な言動が、世界経済を揺るがしている。10月11~12日、インドネシア・バリ島での20ヵ国・地域財務相・中央銀行総裁会議では、米政府が突き進む保護貿易政策が世界経済に大きな影響を与えるリスクについて議論が集中した。 しかし、当事国同士で解決をめざすとするかたちで取り繕うにとどまり、共同声明の採択は見送られた。世界経済が激動に見舞われた09年のリーマン・ショック時には、G20が11月の緊急会議で、結束して金融緩和に動くことを決定、世界同時不況に歯止めを掛ける役割を果たした。だが、今回の対応は大きく異なった。 中長期のスタンスで見れば、事態はリーマン・ショック以上に深刻とも言える。自由貿易体制の崩壊が世界経済に与える打撃は極めて大きい。その象徴である米中貿易戦争は激化の一途を辿っている。期待された妥協の動きは見られない。...  米国ドナルド・トランプ大統領の異常な言動が、世界経済を揺るがしている。10月11~12日、インドネシア・バリ島での20ヵ国・地域財務相・中央銀行総裁会議では、米政府が突き進む保護貿易政策が世界経済に大きな影響を与えるリスクについて議論が集中した。 しかし、当事国同士で解決をめざすとするかたちで取り繕うにとどまり、共同声明の採択は見送られた。世界経済が激動に見舞われた09年のリーマン・ショック時には、G20が11月の緊急会議で、結束して金融緩和に動くことを決定、世界同時不況に歯止めを掛ける役割を果たした。だが、今回の対応は大きく異なった。 中長期のスタンスで見れば、事態はリーマン・ショック以上に深刻とも言える。自由貿易体制の崩壊が世界経済に与える打撃は極めて大きい。その象徴である米中貿易戦争は激化の一途を辿っている。期待された妥協の動きは見られない。トラ

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