費用対効果評価の「現在位置」
本格導入へ、狭まる原価計算“包囲網”
2018年11月1日号
政府の「骨太の方針2018」にはこうある。「費用対効果評価については本格実施に向けて具体的内容を引き続き検討し、18年度中に結論を得る」 これに沿った格好で、医薬品・医療機器に対する費用対効果評価は19年度から本格導入される見通しだ。財務省は「費用対効果や財政影響などの経済性の面からの評価も踏まえて、保険収載の可否も含め公的保険での対応のあり方を決めるべき」と発破をかけている。 一方で、厚生労働省は中央社会保険医療協議会の専門部会などで、費用対効果評価の活用方法について、「これまでの議論では原則として保険償還の可否の判断に用いるのではなく、価格の調整に用いるとされている」と示している。 英国やオーストラリアのように「保険償還の可否」まで踏み込む国がある一方、フランスやオランダは「価格への反映」にとどめている。日本でも18年度の試行的導入では、...
政府の「骨太の方針2018」にはこうある。「費用対効果評価については本格実施に向けて具体的内容を引き続き検討し、18年度中に結論を得る」 これに沿った格好で、医薬品・医療機器に対する費用対効果評価は19年度から本格導入される見通しだ。財務省は「費用対効果や財政影響などの経済性の面からの評価も踏まえて、保険収載の可否も含め公的保険での対応のあり方を決めるべき」と発破をかけている。 一方で、厚生労働省は中央社会保険医療協議会の専門部会などで、費用対効果評価の活用方法について、「これまでの議論では原則として保険償還の可否の判断に用いるのではなく、価格の調整に用いるとされている」と示している。 英国やオーストラリアのように「保険償還の可否」まで踏み込む国がある一方、フランスやオランダは「価格への反映」にとどめている。日本でも18年度の試行的導入では、価格
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