医薬経済オンライン

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技術革新と製薬企業の明日

CARーT細胞の「現実的評価」

第98回 競争激しい「次世代」に要求される性能

生島准

2018年11月15日号

 10月23日、ノバルティスファーマが研究開発説明会を開催し、抗がん剤のパイプラインのうち来年にも日本で発売が見込まれるCAR–T細胞「キムリア」に最も注目が集まった。翌31日には米セルジーンが医学会のオピニオンリーダーを招いて説明したのも、日本で治験届を出したばかりのCAR–T細胞「J–CART」だ。米国で37万ドルを超えるCAR–T細胞だが、両社とも日本でも相当高額の薬価を狙い、布石を打ってきた。 キムリアは昨年米国で発売され、再発・難治性B細胞性急性白血病(B–ALL)と再発・難治性大細胞型Bリンパ腫の特効薬として、大きな期待を集めた。治験の成績でB–ALLの寛解率(CR)83%を記録したのだから無理もない。だが、投与患者の長期フォローアップ・データが発表され、熱狂は沈静化しつつある。「当初の期待ほど効かない」と指摘する専門医も増えてきた。 専門...  10月23日、ノバルティスファーマが研究開発説明会を開催し、抗がん剤のパイプラインのうち来年にも日本で発売が見込まれるCAR–T細胞「キムリア」に最も注目が集まった。翌31日には米セルジーンが医学会のオピニオンリーダーを招いて説明したのも、日本で治験届を出したばかりのCAR–T細胞「J–CART」だ。米国で37万ドルを超えるCAR–T細胞だが、両社とも日本でも相当高額の薬価を狙い、布石を打ってきた。 キムリアは昨年米国で発売され、再発・難治性B細胞性急性白血病(B–ALL)と再発・難治性大細胞型Bリンパ腫の特効薬として、大きな期待を集めた。治験の成績でB–ALLの寛解率(CR)83%を記録したのだから無理もない。だが、投与患者の長期フォローアップ・データが発表され、熱狂は沈静化しつつある。「当初の期待ほど効かない」と指摘する専門医も増えてきた。 専門医の

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