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全業界の垂涎の的「健康データ」

「情報銀行」ビジネスの陥穽

2018年11月15日号

 情報銀行という言葉を聞く機会が増えた。通常の金融機関ではない。購買履歴や身体データなどを本人の同意のもとで蓄積・管理し、活用したい企業に提供する新たな情報処理業者のことだ。 こうしたビジネスが登場するには、いくつかの背景がある。17年に個人情報保護法が改正されてプライバシー保護が厳格になったこと、グーグルやフェイスブック、アマゾンと言った米国IT企業大手の個人情報独占に対する嫉妬と危機感、そしてSNSにおける個人情報漏えいなどだ。スマートフォンやパソコンを操作すれば、いとも簡単に個人情報が流出する時代。情報銀行をつくっても、完全に管理できるとは思えない。法令を順守して堂々と個人情報を取得し、販売戦略に活用したい企業に対する情報入手の通行証に過ぎないのである。 数年前、EU(欧州連合)はグーグルなどが個人情報を容易に獲得し、濡れ手に粟で広...  情報銀行という言葉を聞く機会が増えた。通常の金融機関ではない。購買履歴や身体データなどを本人の同意のもとで蓄積・管理し、活用したい企業に提供する新たな情報処理業者のことだ。 こうしたビジネスが登場するには、いくつかの背景がある。17年に個人情報保護法が改正されてプライバシー保護が厳格になったこと、グーグルやフェイスブック、アマゾンと言った米国IT企業大手の個人情報独占に対する嫉妬と危機感、そしてSNSにおける個人情報漏えいなどだ。スマートフォンやパソコンを操作すれば、いとも簡単に個人情報が流出する時代。情報銀行をつくっても、完全に管理できるとは思えない。法令を順守して堂々と個人情報を取得し、販売戦略に活用したい企業に対する情報入手の通行証に過ぎないのである。 数年前、EU(欧州連合)はグーグルなどが個人情報を容易に獲得し、濡れ手に粟で広告収

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