医政羅針盤
課題山積の外国人労働者受け入れ拡大策
山形大学大学院医学系研究科医療政策学講座教授 村上正泰
2018年12月1日号
安倍政権が今国会の最重要課題と位置付ける「出入国管理及び難民認定法」改正案の審議が始まった。急速な少子高齢化の進展に伴い、社会全体で人手不足が深刻化していることから、来年4月からの施行を掲げるなど、「喫緊の課題」(菅義偉官房長官)への取り組みを急ぐ姿勢を示している。 だが、自身もキューバ移民のジョージ・ボージャス・ハーバード大学教授も明快に指摘しているように、「移民を単なる労働投入だと見なすことは彼らに対する誤った評価につながり、彼らの経済的影響に関する理解が不完全なものになる」(『移民の政治経済学』)。政府は「移民政策ではない」としているものの、この指摘は十分に当てはまる。従来からの外国人受け入れの仕組みとの関係性や社会保障制度への影響も含め、考えなければならない課題はあまりにも多く残されている。 今回の改正案では、新たな在留資格と...
安倍政権が今国会の最重要課題と位置付ける「出入国管理及び難民認定法」改正案の審議が始まった。急速な少子高齢化の進展に伴い、社会全体で人手不足が深刻化していることから、来年4月からの施行を掲げるなど、「喫緊の課題」(菅義偉官房長官)への取り組みを急ぐ姿勢を示している。 だが、自身もキューバ移民のジョージ・ボージャス・ハーバード大学教授も明快に指摘しているように、「移民を単なる労働投入だと見なすことは彼らに対する誤った評価につながり、彼らの経済的影響に関する理解が不完全なものになる」(『移民の政治経済学』)。政府は「移民政策ではない」としているものの、この指摘は十分に当てはまる。従来からの外国人受け入れの仕組みとの関係性や社会保障制度への影響も含め、考えなければならない課題はあまりにも多く残されている。 今回の改正案では、新たな在留資格として
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