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平時医療体制の破綻に備える〜電光石火こそ最良の有事医療〜

「示さない」陸上自衛隊衛生科

第65回

愛知医科大学 非常勤講師 照井資規

2018年12月1日号

 第59回(9月1日号)で、陸上自衛隊の個人携行救急品の内容品のうち70%が欠陥品で、1ヵ所の手足に受けた銃創の止血すらできないこと、救命力はわずか5%程度であることを述べた。反響は大きく、さまざまな声が寄せられた。 筆者がよく耳にしたものは、防衛予算を増やすこと、医療職以外の自衛隊員が実施する「救急処置」と医療職の自衛隊員が実施する「応急処置」に関しての法整備への要望だった。しかし、陸自の救命力向上を阻む問題の核心は予算不足でも法律の未整備でもない。予算が付いて陸自個人携行救急品の内容品を追加しても70%が欠陥品なら、お金の使い方がよくないということだ。法律が問題というのであれば、何という法律の第何条を変えるべきと具体的な議論になるはずだが、そこに至っていないということは、法律が問題になるほど教育と訓練を充実させていないのが実態なのであろう...  第59回(9月1日号)で、陸上自衛隊の個人携行救急品の内容品のうち70%が欠陥品で、1ヵ所の手足に受けた銃創の止血すらできないこと、救命力はわずか5%程度であることを述べた。反響は大きく、さまざまな声が寄せられた。 筆者がよく耳にしたものは、防衛予算を増やすこと、医療職以外の自衛隊員が実施する「救急処置」と医療職の自衛隊員が実施する「応急処置」に関しての法整備への要望だった。しかし、陸自の救命力向上を阻む問題の核心は予算不足でも法律の未整備でもない。予算が付いて陸自個人携行救急品の内容品を追加しても70%が欠陥品なら、お金の使い方がよくないということだ。法律が問題というのであれば、何という法律の第何条を変えるべきと具体的な議論になるはずだが、そこに至っていないということは、法律が問題になるほど教育と訓練を充実させていないのが実態なのであろう。 

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