医薬経済オンライン

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「完敗」武田創業家の総括すべき点

なぜウェバー社長と対峙できなかったのか

2018年12月15日号

 「ひびの入った骨董品」ーー。20世紀最高のピアニストと呼ばれたウラディミール・ホロヴィッツが今から35年前の83年、齢79の時に初来日した際の「ガッカリ演奏」を、こう評した高名な音楽評論家がいた。国内製薬業界に今、彼のような大御所のご意見番が仮にいたとするならば、武田薬品によるシャイアーの買収に異を唱えた創業家のシンボル・武田國男氏(78)を、「空になった薬壺」とでも例えたのではないだろうか。 周知のとおり、國男氏は09年6月に武田の会長兼CEО(最高経営責任者)を辞したあと、社内外の主だった公職からも退き、「一株主の立場から武田の成長を今後も見守る」と明言して、主にシンガポールを拠点に隠居中の身だったと記憶している。であるはずなのに、今回、武田の臨時株主総会の直前になり、「賛成できない」云々と、“後出しじゃんけん”のようなコメントを発したとのニュー...  「ひびの入った骨董品」ーー。20世紀最高のピアニストと呼ばれたウラディミール・ホロヴィッツが今から35年前の83年、齢79の時に初来日した際の「ガッカリ演奏」を、こう評した高名な音楽評論家がいた。国内製薬業界に今、彼のような大御所のご意見番が仮にいたとするならば、武田薬品によるシャイアーの買収に異を唱えた創業家のシンボル・武田國男氏(78)を、「空になった薬壺」とでも例えたのではないだろうか。 周知のとおり、國男氏は09年6月に武田の会長兼CEО(最高経営責任者)を辞したあと、社内外の主だった公職からも退き、「一株主の立場から武田の成長を今後も見守る」と明言して、主にシンガポールを拠点に隠居中の身だったと記憶している。であるはずなのに、今回、武田の臨時株主総会の直前になり、「賛成できない」云々と、“後出しじゃんけん”のようなコメントを発したとのニュース

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