平時医療体制の破綻に備える〜電光石火こそ最良の有事医療〜
陸自救急品問題は「命令違反」の報い
第67回
愛知医科大学 非常勤講師 照井資規
2019年1月1日号
18年11月22日の参院外交防衛委員会で、陸上自衛隊の個人携行救急品の質が問題であること、救命のために実際に機能するか疑わしいことが取り上げられた。国民民主党の大野元裕議員(写真)は右手に陸上自衛隊が使う薄い包帯状止血剤を持ち、左手に他の軍隊で使用される厚いものを持ち、対比した。この包帯状止血剤の違いに自衛隊員の命の薄さが表れている。 大野議員らは16年11月15日に自衛隊の救急救命医療の整備、救急品の適切な装備化を目的とする「第一線救急救命処置体制の整備に関する法律案」を提出したが、与党は審議すらしなかった。この法案が衆院に提出された日に政府は、15年に成立した安保法制に基づき、新たに任務遂行型の武器使用権限を付与した「駆けつけ警護」を南スーダンで行うと閣議決定した。 自衛官の第一線の救命については「与える、教える、示す」の総合的、全体的な取り...
18年11月22日の参院外交防衛委員会で、陸上自衛隊の個人携行救急品の質が問題であること、救命のために実際に機能するか疑わしいことが取り上げられた。国民民主党の大野元裕議員(写真)は右手に陸上自衛隊が使う薄い包帯状止血剤を持ち、左手に他の軍隊で使用される厚いものを持ち、対比した。この包帯状止血剤の違いに自衛隊員の命の薄さが表れている。 大野議員らは16年11月15日に自衛隊の救急救命医療の整備、救急品の適切な装備化を目的とする「第一線救急救命処置体制の整備に関する法律案」を提出したが、与党は審議すらしなかった。この法案が衆院に提出された日に政府は、15年に成立した安保法制に基づき、新たに任務遂行型の武器使用権限を付与した「駆けつけ警護」を南スーダンで行うと閣議決定した。 自衛官の第一線の救命については「与える、教える、示す」の総合的、全体的な取り組み
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