医薬経済オンライン

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変革期味変えた中国医薬品業界

ゲノム編集の規制と現状

第21回 双子女児誕生ニュースの余波

シード・プランニング 沈友敏

2019年1月15日号

 道路を横断する際、日本人は信号を見て渡る。一方、中国人は車を見て渡る――。中国人がルールを守らないことを揶揄した例えだ。 中国の研究者、賀建奎・南方科技大学副教授は18年11月26日、ゲノム編集を施した受精卵から双子の女児が誕生したと発表し、世界を驚愕させた。「反人類的な実験」「越えてはいけない一線への挑戦」といった非難が続出している。論文の提出がないことなどから、この研究が実際に行われたのかはいまだに不明で、中国当局は全力で調査している。 今回は、中国におけるゲノム編集の規制と現状を見てみたい。 ゲノム編集や遺伝子治療について、「中国には厳しい規制がない」などと、しばしば批判されている。確かに中国では、ガイドライン(GL)や規範はあるものの、ほとんどが法的拘束力を持たない。しかし、今回の“ゲノム編集ベビー誕生事件”に対して、中国政府は「国家の...  道路を横断する際、日本人は信号を見て渡る。一方、中国人は車を見て渡る――。中国人がルールを守らないことを揶揄した例えだ。 中国の研究者、賀建奎・南方科技大学副教授は18年11月26日、ゲノム編集を施した受精卵から双子の女児が誕生したと発表し、世界を驚愕させた。「反人類的な実験」「越えてはいけない一線への挑戦」といった非難が続出している。論文の提出がないことなどから、この研究が実際に行われたのかはいまだに不明で、中国当局は全力で調査している。 今回は、中国におけるゲノム編集の規制と現状を見てみたい。 ゲノム編集や遺伝子治療について、「中国には厳しい規制がない」などと、しばしば批判されている。確かに中国では、ガイドライン(GL)や規範はあるものの、ほとんどが法的拘束力を持たない。しかし、今回の“ゲノム編集ベビー誕生事件”に対して、中国政府は「国家の倫理

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