弊害」が隠せなくなったiPS細胞研究
ミスリードした政府とマスコミの犠牲に
2019年1月15日号
真冬には似つかわしくない話だが、14年初夏に燎原の火のように世界中に広がり、瞬く間にブームが去っていった「アイス・バケツ・チャレンジ」運動を覚えているだろうか。筋萎縮性側索硬化症(ALS)の研究と患者の支援を目的に、氷水を被るか、100ドルの寄付を行うかを迫るバイラルゲームとして米国で始まり、日本でも芸能人を中心に参加者が相次いだ。 その中でも異色だったのは、著名な知識人を代表するようなかたちで山中伸弥・京都大学iPS細胞研究所(CiRA)所長・教授がアイス・バケツに挑戦し、それを動画投稿サイトにアップしたことだった。iPS細胞の可能性を孤独に模索していたポスドク時代に味わった、世の中の無理解に伴うさまざまな苦労が、ALS研究の悲惨な現況を知るに及んで思わずオーバーラップしてしまったのだうか。当時の発言からは、欧米先進国では広く定着して...
真冬には似つかわしくない話だが、14年初夏に燎原の火のように世界中に広がり、瞬く間にブームが去っていった「アイス・バケツ・チャレンジ」運動を覚えているだろうか。筋萎縮性側索硬化症(ALS)の研究と患者の支援を目的に、氷水を被るか、100ドルの寄付を行うかを迫るバイラルゲームとして米国で始まり、日本でも芸能人を中心に参加者が相次いだ。 その中でも異色だったのは、著名な知識人を代表するようなかたちで山中伸弥・京都大学iPS細胞研究所(CiRA)所長・教授がアイス・バケツに挑戦し、それを動画投稿サイトにアップしたことだった。iPS細胞の可能性を孤独に模索していたポスドク時代に味わった、世の中の無理解に伴うさまざまな苦労が、ALS研究の悲惨な現況を知るに及んで思わずオーバーラップしてしまったのだうか。当時の発言からは、欧米先進国では広く定着している
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