ポスト抗体「ペプチド」の可能性
日本の製薬会社は「見る目がない」、汚名返上なるか
2019年2月1日号
昨年、日本中が沸いた本庶佑・京都大学特別教授のノーベル医学・生理学賞受賞も、年が明けると「歴史の1頁」と化した。 一時はあらゆるメディアが本庶氏の生い立ちから受賞理由である「PD1」の発見、小野薬品の抗PD1抗体「オプジーボ」の開発などについて一斉に報じた。 そのお祭りムードのなかで、予期せぬ冷や水を浴びせられたのは、製薬業界だった。当分忘れられないだろう。受賞が決まった当日夜、急きょ京大で開かれた会見の席で、本庶氏は日本の製薬会社に対して、「まったく見る目がない」と言い放った。パートナーであるはずの小野薬品を「研究自身にまったく貢献していません」と切り捨て、さらには「日本のアカデミアにはいいシーズがあるのに、外国の研究所にお金をたくさん出している」とまで言い切った。 いくら何でもこの場で言うか、とツッコミを入れてしまった方々もいただ...
昨年、日本中が沸いた本庶佑・京都大学特別教授のノーベル医学・生理学賞受賞も、年が明けると「歴史の1頁」と化した。 一時はあらゆるメディアが本庶氏の生い立ちから受賞理由である「PD1」の発見、小野薬品の抗PD1抗体「オプジーボ」の開発などについて一斉に報じた。 そのお祭りムードのなかで、予期せぬ冷や水を浴びせられたのは、製薬業界だった。当分忘れられないだろう。受賞が決まった当日夜、急きょ京大で開かれた会見の席で、本庶氏は日本の製薬会社に対して、「まったく見る目がない」と言い放った。パートナーであるはずの小野薬品を「研究自身にまったく貢献していません」と切り捨て、さらには「日本のアカデミアにはいいシーズがあるのに、外国の研究所にお金をたくさん出している」とまで言い切った。 いくら何でもこの場で言うか、とツッコミを入れてしまった方々もいただろう
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