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間違いだらけのHTA

続「単一薬剤・複数価格」の実態は

第43回

東京大学大学院薬学系研究科 五十嵐中

2019年2月1日号

 前回1月1日号に引き続き、「単一薬剤・複数価格」をめぐる諸外国の状況を紹介したい。1月23日の中央社会保険医療協議会・合同部会で、費用対効果評価の本格導入に向けた制度案が提示された。日本の試行的導入での「ICER(増分費用効果比)と価格を1対1対応」させる手法から、ICER500万円、750万円、1000万円の3段階の基準値を設定し、段階ごとに価格調整率を定める「階段方式」への転換が示された。「1対1対応」の問題点がある程度緩和されたとも言える。 患者集団が複数存在する場合の適用法についても、試行的導入の「個別にICER算出→ICERを重み付け平均」から、「個別にICERを算出→個別に改定率を乗じて仮の価格を算出→仮の価格を重み付け平均」するかたちに改められた。適応集団全体への財政影響をより適切に捉えられる意味では改善と言える。ただ患者集団の...  前回1月1日号に引き続き、「単一薬剤・複数価格」をめぐる諸外国の状況を紹介したい。1月23日の中央社会保険医療協議会・合同部会で、費用対効果評価の本格導入に向けた制度案が提示された。日本の試行的導入での「ICER(増分費用効果比)と価格を1対1対応」させる手法から、ICER500万円、750万円、1000万円の3段階の基準値を設定し、段階ごとに価格調整率を定める「階段方式」への転換が示された。「1対1対応」の問題点がある程度緩和されたとも言える。 患者集団が複数存在する場合の適用法についても、試行的導入の「個別にICER算出→ICERを重み付け平均」から、「個別にICERを算出→個別に改定率を乗じて仮の価格を算出→仮の価格を重み付け平均」するかたちに改められた。適応集団全体への財政影響をより適切に捉えられる意味では改善と言える。ただ患者集団の切

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