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M&Aとリストラは製薬企業経営の「必要条件」か

2019年2月1日号

 最近の製薬業界の大きな話題は、武田薬品によるアイルランド・シャイアー買収だ。見方はさまざまだが、ここで過去の国内での合併事例を振り返り、現時点での成果はどうなっているのか検証したい。 結論から言うと、とても成功しているようには見えない。第一三共、大日本住友製薬、田辺三菱製薬といった合併企業にはいずれも1+1が2以上のシナジー効果がなく、合併前のほうがそれぞれの会社の個性が発揮され存在感があったように思われる。合併で伝統的な社風などはすっかり影を潜め、両社の妥協的合意によるのか、個性を失った無味乾燥の企業が誕生している。比較的うまくいっているアステラス製薬も大きな成果を上げているとは思えない。 むしろ自主独立路線で頑張ってきた会社のほうが業績面でいい結果を残している。例えば、小野薬品、塩野義製薬だ。また中外製薬はロシュ傘下の一企業として...  最近の製薬業界の大きな話題は、武田薬品によるアイルランド・シャイアー買収だ。見方はさまざまだが、ここで過去の国内での合併事例を振り返り、現時点での成果はどうなっているのか検証したい。 結論から言うと、とても成功しているようには見えない。第一三共、大日本住友製薬、田辺三菱製薬といった合併企業にはいずれも1+1が2以上のシナジー効果がなく、合併前のほうがそれぞれの会社の個性が発揮され存在感があったように思われる。合併で伝統的な社風などはすっかり影を潜め、両社の妥協的合意によるのか、個性を失った無味乾燥の企業が誕生している。比較的うまくいっているアステラス製薬も大きな成果を上げているとは思えない。 むしろ自主独立路線で頑張ってきた会社のほうが業績面でいい結果を残している。例えば、小野薬品、塩野義製薬だ。また中外製薬はロシュ傘下の一企業として自主

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