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「お家芸」の域に達した厚労省の不祥事

また参院選の年に安倍首相の神経を逆撫で

2019年2月1日号

 安倍政権下で、また厚生労働省が「地雷原」と化した。賃金や労働時間を示す「毎月勤労統計(毎勤)」で、同省が15年近くに渡って不適切な調査をしていた問題だ。18年1月からは不正を糊塗するかのような数値補正を始め、それを隠蔽し続けていた。 1月11日正午、首相官邸。各省事務次官が居並ぶ年頭の連絡会議で、厚労省の鈴木俊彦次官は肥えた身体を縮こまらせていた。張り詰めた空気のなか、訓示に立った菅義偉官房長官は、最後に「大変遺憾であり、政府全体として反省しなきゃならない」と毎勤問題に触れ、政府の「基幹統計」を一斉点検するよう指示した。 政府統計のうち、毎勤や人口推計など、とくに重要な56種は基幹統計に指定されている。各省とも基幹統計の調査内容は総務相に申請し承認を得る必要がある。ところが、毎勤に関し厚労省は「従業員500人以上の事業所はすべて調べる」と申請...  安倍政権下で、また厚生労働省が「地雷原」と化した。賃金や労働時間を示す「毎月勤労統計(毎勤)」で、同省が15年近くに渡って不適切な調査をしていた問題だ。18年1月からは不正を糊塗するかのような数値補正を始め、それを隠蔽し続けていた。 1月11日正午、首相官邸。各省事務次官が居並ぶ年頭の連絡会議で、厚労省の鈴木俊彦次官は肥えた身体を縮こまらせていた。張り詰めた空気のなか、訓示に立った菅義偉官房長官は、最後に「大変遺憾であり、政府全体として反省しなきゃならない」と毎勤問題に触れ、政府の「基幹統計」を一斉点検するよう指示した。 政府統計のうち、毎勤や人口推計など、とくに重要な56種は基幹統計に指定されている。各省とも基幹統計の調査内容は総務相に申請し承認を得る必要がある。ところが、毎勤に関し厚労省は「従業員500人以上の事業所はすべて調べる」と申請して

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